手持ち沙汰により、周りの桜を撮ってみた

それにしても、やはり週末のためかあっちこっちに人混みが多い。
我々と同じく、職場のイベントの一環としての花見の下見をしているのだろうか。
もちろん普通のカップルも多い、花見の名所だけに外国人の見物客もかなり多い。
いずれにせよ、皆お互いに楽しそうに喋っており、ずっと黙りっぱなしの我々としては少々気まずい気分となる。

ここでスマートフォンを取り出し、周りの桜を撮ってみた、あまりにも沈黙が多くて手持ち沙汰になったからである。

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寒冷なる時点から咲き始める寒緋桜(カンヒザクラ)

それは一言でいうと緋色だらけであった、その緋色に咲き乱れる様は圧巻である。。
他の桜は、どちらかというと白々とした色合いの花びらをもつものが多いが、いま目に前にあるそれは、兎にも角にも緋色であった。
そして、その名札には寒緋桜(カンヒザクラ)と書かれていた。
「寒緋」の名の通り、暖かさのくる前の寒い段階で咲く桜、緋色の桜という意味である。

「おっ寒緋桜かあ~、すっごいピンクだね~、これ。」
「ですね~、すごーい。」
「たしか、台湾や中国にも分布してるんだよ。」

だるそうに下にしなだれているのは、一体何故だろうか?
もしかしたら、寒い段階に咲いたのでそれで体力を消耗して、だらけているのかもしれない。
たとしたらスロースターターならずファーストスターターであろう。

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海の風で鍛え上げられた大島桜(オオシマザクラ)

海の風で鍛え上げられた風格の桜が目に入る、そう大島桜(オオシマザクラ)である。
主な分布先は海岸沿いだが、桜の名所にも大抵は見かける。

「そして、これが大島桜(オオシマザクラ)といって、桜餅を包む葉に使用されているものなんだよ」
「えっ、この桜の葉っぱが利用されているんですか」
「うんそうそう、桜餅って好き?」
「はい、大好きです」

その光をよく反射する葉は桜餅を包むのに使われて塩漬けになっているので口にすることも可能、その塩っぽい味は桜餅の甘さでいっぱいになった口の中に良い感じでアクセントをつけてくれる。
葉の香りそのものも桜餅の美味しさもより一層引き出され、この「わびさび」とも言える特有の香りは子供の時から好きであった。

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日本でもっとも多い染井吉野(ソメイヨシノ)

その中でやはり多く目に入ったのは染井吉野(ソメイヨシノ)、この人の名前にも似た桜は、ほとんどの桜のあるところに見かける種類。
名の由来は江戸時代の染井村からの由来とも言われており、日本でもっとも多い種類の桜である。

試しにここらで春花ちゃんに話しかけてみる。
「これって染井吉野(ソメイヨシノ)といって、もっともオーソドックスな桜なんだよ」
「へえー、そうなんですか、よく見かけますよね~」

この桜を目にする機会が多いためか、見れば見るほどオーソドックスな感覚を受ける、おそらく脳内に染井吉野(ソメイヨシノ)イコール桜の方程式があるほどである、他の種類の桜を見ると「桜に似たほかの花?」と想像してしまう。
そう考えると、せっかく桜の名所に来たのだから、染井吉野とは他の桜も是非とも目に焼き付けておきたい欲望が沸いてくる。

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品種改良をされた里桜(サトザクラ)

山桜(ヤマザクラ)が野生であれば、相反するのが品種改良をされた里桜(サトザクラ)となる。
「品種改良」というのもパッとは聞こえは良いがよくよく考えてみれば何とも背徳的な自然の摂理に反する行為である。
まるで人間様が神様にでもなったが如くの行為である、ちょっと暗いイメージとなるが勝手に品種改良をされた方はどのような気持ちだろうか?

とまあ悪い事ばかり考えても始まらないので、良い部分を考えると、やはり保護をされているという点に尽きるのではないのか。
桜に関して言えば「美しい外観」のために品種改良されて、増殖もさせられて全国へ散りばめられているのである。
人間様という神様が改造して、かくまう。変な話である。

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野性味のある名前の山桜(ヤマザクラ)

こうなったら桜だらけの風景に心をダイブさせて現実逃避でもするか。
まず最初に目に入ったのが、山桜(ヤマザクラ)と書かれた名札である。

これまた野性味のある名前である、その名のとおりに山地に広がっている野生の桜である。
なかなかピンクの色合いが強くて桜らしい色をしているのが良い。
桜というと現実では白っぽい桜が多いなか、アニメなどの桜はピンクである、そのような意味では想像しやすい桜であろう。

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歩きながら桜の名札を眺めることにした

一言で桜といっても色んな種類がある事に気づく。
さすが桜の名所といわれる事だけはあるようで、それぞれ名札もついているので眺めながら歩く。

春花ちゃんのことは、この際はどうでも良くなった。
歩きながら桜の名札を眺めることにした、ずばり無言女対策ってやつである。
よくよく考えてみれば、今回の下見は本来このように場所の観察に目的があるといえばある。

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同じ光景が淡々と続くサクサク公園

たしかに緑は豊かだ。
豊かといえば豊かなのだが、咲きかけた桜を中心とした似たような光景が延々と続く。

会話をしながらなら未だしも沈黙が続いたうえでのこの状態だ、新手の催眠術かと言いたくなる。
それに寝不足が加わっているのである、この光景が昨晩の眠れないときに見えたらどんなに、ぐっすり眠れたことやらと今更ながらどうでも良いことを考える。
嗚呼、この光景を眠くなる動画とでも題して公開すれば、どれだけ多くの不眠症の人達を夢の世界へと導くことが出来るだろうか。
だんだんと別の何処でも良いだろうと思うようになってきた、春花ちゃんも単に着いてきているだけだし。

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サクサク公園内で見るところを相談してみる

とりあえずサクサク公園内をぐるりとまわろうと思った。
余りにも言葉のない時間が多いので、ここで一言を放ってみる。
「このサクサク公園内で、お勧めのお花見の位置ってどこらへんかなあ~?」
「私もサクサク公園に何度か着たことはあるんですけど、お花見で来たことがないんですよ」
「そっかあ、どの辺からまわってみようか?」
「一通り周辺をまわって良い所を見つけるのはどうでしょう」
なんとも事務的な会話である、まるでコンピューターと話しているようだ。

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サクサク公園にて下見をはじめる

やっとサクサク公園へ着いた。
ここまで沈黙が続いた、この気まずさはトラウマものである。

男性は無言のまま黙々と何かをこなすというのは何ら不思議なことではない。
がしかし、女性というのは何かしら喋って間を保とうという生き物なのではないのか?
少なくても今まではそう思っていた、何でも良いから話さなくちゃっていうのが女性というものではないのか。
うーん、もしかして春花ちゃんは以外にクールなタイプの女性かも、いやそう思いたい。

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