トークショーに聞き入る女性陣

招待したリーマンは仕事で忙しく、今回はほとんど顔を見せない。
て事はだ、て事はチャンスじゃね?百合さんと仲良くなるため、距離を縮めるために!

探そうとした、その時だ、あっさりとすぐ目の前にいた。
料理人のトークショーに聞き入っていた、その周りにはさらにメンバーの女性陣3人が・・・。

先ほどから気になっていたのだが、女性陣は何故に4人で固まっているのだろうか?
しかも一緒になってキャーキャーと騒いでいるし、いまトークしている内容は、オーガニックやら何やらと大して珍しくもないのに、騒いでいる。
たんに一緒になって騒ぎたいだけか?

比べて、男性陣は僕も含めて全員が単独行動だ。
僕以外は女性陣のところに行こうともしない、行こうとしているのは僕だけの様子。
女の子同士で仲良くやっている所に、いきなり混じっても気まずいような気がするし、露骨に百合さんばかりに話しかけるのも何だかなあ。

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「おいしいマリネの作り方」

油物を食べたあとは、さっぱりしたものを食べたくなる、マリネのコーナーへと足がのびる。
サーモンやオニオンなどが酢につけてある、オーソドックスなものだが、口の中の油が浄化されているのが味で分かり、すっきりした。
それはそれで結構な事なのだが、食べるだけでは何かツマラナイ。

コーナーの横には各メニューの成り立ちや、具材や作り方などが書かれてある巨大な張り紙が看板状態に並べられており興味深い光景だ。
棚にもフリーペーパーが多く置いてあったので、1冊を手にとって見た。

表題は「おいしいマリネの作り方」何ともベタのタイトルであるが、その内容はトマトやタコといったマリネの代表的な具材から始まり、さまざまなアレンジが載っている。
これはこれで女の子との良い会話のネタになりそうだ、しかも提供している店舗も載っている。

ちょっと誘い方を考えてみた。

僕「実は僕、超がつくほどのマリネオタクなんだよ」
女「えっ!?マリネ?」
僕「そう、マリネ。おいしいステーキの店を知っている人は沢山いるけど、マリネオタクの人って知っている?」
女「マリネに詳しい人は知らないかな~」
僕「でしょ、ほらこのスマホに写っているマリネ、何のグ具材か分かる?」
女「え~、なにこれ?ハムを細かく切ったもの?」
僕「さあ~、なんでしょう?バリバリ駅近くの店にこれを出している店があるから、この後に行こうか、自分の舌で確かめるのが一番!」

いいね、と我ながら良い考えだ。
このように引き出しが増えれば誘えるキッカケも増えるんだな。

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リーマン現れる

向こうから漂ってくる肉の焼ける匂いが食欲をそそる、皆も気持ちは同じようで自然にそっちの方にぞろぞろと行く。
大勢の参加者がいる中での試食会なので、メインディッシュよりオードブルが中心となっているが、いちおうサイコロステーキがソース別に並べられていた。

背後からリーマンの声が聞こえてきた。
「出来れば大きなステーキをご馳走させたかったのですが、いかんせん大勢の参加者がいる試食会のようなものでして」

百合さんが健気に応える
「あら真二さん、こんにちは。今日は招待してくださって、ありがとうございます。肉を噛みきるのが苦手なんですよ、だから私はサイコロステーキのほうが寧ろ良かったほどですよ」

「そうなんすよ、一口サイズで色んなソースの味を堪能出来るからお得感があるんですよね~」

オバサンが突っ込む
「霧人くん、どっちにしろ無料なんだから、お得感満載でしょう、なんだか私、明日の夕飯にサイコロステーキを作りたくなってきたわ。ネギ塩でも載せようかしら」

ビーフステーキだけではなく、チキンステーキもあるので手が伸びる。

「美味しそうですね、私もサイコロステーキにチャレンジしようかな、大きいのを作るよりは簡単そうだし」

「月乃ちゃん、料理出来るんだ~、いいな~」
ギャルが羨ましそうにいう

「美由ちゃんは、お料理とかしないの?」
チビ女が聞き返す

「ぜーん、ぜんっした事ない。でも将来嫁いだことを考えたら出来るようになりたいなー」

嫁ぐ、それはもしかして相手がいるのか?

「料理の出来る旦那を捕まえれば良いじゃない、うちの旦那も結構、料理上手いわよ」

トマトソース、ポン酢なども試食したが、個人的にはガーリック風が一番好みであった。

「招待しておいて、お話がなかなか出来なくて、すみません。取引先の方々と打ち合わせすることが沢山ありまして。それでは、ごゆっくりしていってください」

と言ったと思うとリーマンは颯爽と人混みの中に消えていった。

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とり合えずバゲット!

軽いものから試食ということで、まずはバゲットコーナーへ出向く。いわゆるフランスパンの細長いバージョンである。
コーナーに近づくにつれて、一口サイズにカットされた焼きたてのバゲットの群が視界に広がっていく。
バタートースト風、サラミとチーズがのっているビザ風味
ガーリック焼きや、明太子チーズが挟まっているものまで。
「明太子チーズうまいっす」
「このガーリック焼きもなかなかイケますね、やはり焼きたてが一番おいしい」
黒づくめも気に入ったようだ。
一口にバゲットとはいえ種類が豊富で、これだけで満足がいく。
一口バゲットの試食はとにかく手軽である、まるで居酒屋で「とり合えずビール!」というか「とり合えずバゲット!」の感覚で済むからであろう、ほとんどの人間が最初に口を付けるべく、このバゲットコーナーへ集結しているのだ。

フランス料理店にいったら、「とり合えずバゲット!」なんて言ってみたいものだ。

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パイ系オードブル

バゲットのコーナーの隣には、キッシュのコーナーがある。
キッシュとは、簡単にいえば色んな具がのったパイ料理である。
手始めにベーコンチーズを口に放り込む、オーソドックスながら普通に旨い。

「からひぃ~」
チビ女はキャベツカレー風をの中に入れてモゴモゴしていた。

その他にはグラタン風などもあるが、ほかの料理も豊富にあるので、キッシュは一周りして未だお腹がすいていたら食べることにした。

それにしても、会場は広いのに人がいっぱいだ、リーマンも未だ見当たらない。

ふらふらと自然に、甘い香りのする方向へと足が動いていった先には、タルトコーナがあった。
同じパイ系でもキッシュと比べて、甘いスイーツ味のパイである。
スイーツ味ってのは女性が多く集まっているのも良い。
多くの量が置かれていたのがリンゴのタルト、言うまでもなく日本でもっとも知名度の高いパイの一つだ。
「ありがちなので相当おいしくなければ・・・おっ美味しい」
甘みが糖類ではなく純粋な林檎そのもの甘みのみなのだ。はっきり言わせてもらうと、簡単そうだが実に高度なことだ。
逆になってしまうようだが、みずみずしい採れたて林檎のパイ風味である。
その他にはオレンジ、ブルーベリー、スイートポテトとあるが、これらも結構食べたことのあるものばかり。
隣のデブとオバサンはこれらも満遍なく味わっている。
その中でコーヒー風味タルトが目についた。

「まあ、タルトはこれでもう良いっか」
一切れ口の中に放り込む、コーヒーというよりはクリーミーなカフェである、クリームの柔らかい心地上に絶妙な量のコーヒー豆が溶けている味わいである。
アンケートにはコンビニに売って欲しいとでも書こうか、家でパソコンに向かっているときに一口食べたくなる代物だ。

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パリパリドームに到着

「いよいよ、つきましたねー、ここからBの5エリアに移動しまーす」

そう、ドームについてからも、さらに移動があり、Bの5エリアは2階となる。

「エスカレーターがずいぶんと長いねー」
ギャルが見上げている。

「でも、エスカレーターが長いと遊園地の乗り物に乗っている用で楽しくなるじゃん」
チビ女がはしゃぐ。

イベント会場入り口には、メイド姿のウェイトレスさん達が大勢並んでいて、目の保養になる光景である。
男性陣も思わず、顔がほころんでくるが、余り油断すると女性陣の機嫌を損ねるので、興味のない振りをする。

中に入ると、そこら中から料理の匂いが漂ってくる、ちょうどお腹が空いてきたころなので、腹の虫が今にも鳴きたがっている。

「皆さーん、えーっと、これからどうしましょうか?」

「見渡す限り真二さんは居ないっすね、お腹が空いたので早速何か食べてみませんか」
デブは嬉しそうだ。
「そうしましょうよー、もうお腹ペコペコだしー、オードブルなら真二さんに会う前でも全然良いでしょー」
ギャルも嬉しそうだ。

こうして、パイ系のものが載せてあるテーブルに一同は向かった。
コック姿の料理人が目の前で作る光景が、料理の新鮮味を際立てている。

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パリパリ駅へ集合

リーマンを除くメンバー全員がパリパリ駅に集合したところで、さっそく出発した。

「真二さんの会社のイベント会場は、ここから30分ほど歩いたところにあるパリパリドームとなります、急ぐ必要もないので、今日はゆっくりと歩いていきましょう、それでは出発します」

パリパリドームではコンサートや今回のような飲食チェーン店のイベントをやっている、ここらでは有名なイベント会場だ。
駅からドームまでは、屋根付き通路で繋がっているので、迷うことはない。

デブが張り切る
「楽しみっすねー、僕はフランス文化というものをしっかり堪能しちゃいますよ」

まあ、こいつの場合は文化というよりは料理だがな。
一同は屋根の下へとまとまってドームへ向かっているが、内心は屋根の下から出て日差しにあたりながら移動をしたかった。

ちょっとぼやいてみた。
「それにしても、たまには何もない的な平地をまったりと歩くのも良いですね」

チビ女もぼやき返す
「ですよねー、今日はあとは食事会ですしー」

他のメンバー達からも気軽な雰囲気が漂ってくる。
パリパリドームへ行く人たちの腹を満たすためか、屋根付き通路の周りにはコンビニエンスストアやら飲食店が豊富にある。
あいにく今日は、飲食店イベントなので流石に空いている。

リーマンのイベント以外にも、ドームには多くのイベントが毎週のようにやっている。
「ねーねー、あれー」
ギャルが指をさしたさきには、女の子のアニメキャラが大きく描かれた紙袋をぶらさげている一同が。
「萌え」という文化だろうか、現実の女性から遠ざかりアニメや漫画といった二次元の世界へと逃避する。
その分、余った現実の女性がこちらの方に来るのである意味歓迎ではあるのだが、最近は女性のオタクも増えて来ている。
こういったオタク系の同人イベントも年々増加の傾向にあるので、興味がないわけでもない。

いよいよ視界に入っている、ドームが巨大になってくる。

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サークル前日

21日の土曜日、カップル達にとっては今日と明日が実質クリスマスのようなものだろう。

結局のところはギャル、チビ女そして百合さんとは映画の話をだらだらするだけで誘うには至らなかった。
言い訳になってしまうかは、分からないけど、これはグループ属性に入っているからではないかと思う。
何人かとの共通の顔見知りだと、どうしても尻込みをしてしまう部分がある。
これがグループ属性に入っていない女性、つまり共通の知り合いがいない場合なら、誘うぐらいなら容易に出来たであろう。
何はともあれ、このまま家に閉じこもっていても仕方がない、家から出て繁華街の方へと歩いていった。

繁華街へ近づくにつれてカップル率が高くなっていく、普段でさえカップルの多い繁華街だが、この日ばかりはカップルの割合が二倍ほどに感じられる。
子供連れの家族の方もかなり目立つ、皆ここぞと言わんばかりに、にやけ顔だが、よくよく観察をしていると中には明らかに作り笑いをしているのもいる。
片方が乗り気でない、浮いているカップルもたまに見かけるが、あれはどういった心境なのだろうか。

こうしたクリスマスの中、同じように一人で歩いている人もいる、この後で待ち合わせをするのか、ずっと一人のまま過ごすのかは定かではないが、自然とお互いに若干避けるように距離をとり擦れ違う。

食事をするために牛丼屋に入ると、2人しか客がいない。
取りあえずは大盛りお新香セットを頼むが、なんだか妙な空気が流れていて気まずい。
クリスマスの牛丼屋は魔境と化す、それは「ああ、僕もこいつらと同じかよ」という落胆、たまに感じる店の外からの視線も「クリスマスに独りで牛丼屋」とあざ笑うようだ。
そして、店内のこの空気である、年に一度だか発生するこの空気。
さらにバレンタインもあるので年に二度だが、やはり「クリスマスの力」はその比ではない。

まるで10分が1時間に感じられるほど時間が長い一日だった。
明日はサークル、そしてリーマンのイベントがある日である、今日の鬱憤を晴らしたい。

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駅前のイルミネーションが増えてきた

各駅の前にはイルミネーションがここぞとばかりに、輝いている。
ボケーッと眺めている人もいれば、ササッと早めに通りすぎる人もいる。
反応はさまざまだが、これだけ一面がピカピカとなっていれば嫌でも意識をせざる得ない。

それはイルミネーションと間もなくクリスマスのイコールで成り立つ方程式を意識させるものでもある。
クリスマスか、今年もやってくるクリスマス。
それが嬉しい人、鬱陶しく感じる人、人それぞれだが、僕はどちらかと言うと鬱陶しく感じる側の人間だ。
ぶっちゃけ困ってしまうほどだ、要らんわこんな日と思ってしまう。
他のメンバーは、どのように過ごすのかが気になる、特に百合さんはどうなんだろうか?
実は僕以外は、全員が一緒に過ごす相手がいるってオチだろうか。

そして、そのクリスマスの前にリーマンの会社のイベントもある、ちょっと探りをいれてみるか。

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百合さんと黒づくめからの返信

百合さんは、あまり映画を観る機会はないようだが、興味はある様子。
うん、良い感じである。
近日公開予定の中から面白そうなものをチョイスして会話に混ぜるか。

黒づくめの方は、逆にかなり詳しい。
三度の飯より映画好きとでも言いたげに映画情報と感想の長文が書かれていた。
しかし本人に多くのことを聞けるというのは情報サイトよりあるいみ使い勝手が良いのかもしれない。
しばらくは黒づくめと映画のことを語ってみるか、同じ男同士で語っているので、女の子を誘う目当てに関しての隠れ蓑にもなる。
今までは地味な存在でしかなかった黒づくめが、やけに頼もしくみえる。
「この映画の雰囲気は、こうだと直政さんが教えてくれたよ」と女の子たちにメールをすれば黒づくめとも良く会話しているのだなと思わせることが出来て一石二鳥である。

本命は百合さんで、チビ女とギャルはまあ良い感じに誘える機会になったら誘うかって感じだ。

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