ぽよぽよ公園池で魚の話

休憩所につくと、大きな池があり、周りには屋根付きのベンチが池を囲むように並んでいた。
「皆さーん、ぽよぽよ公園池でーす。小鳥さんたちも沢山いらっしゃいますねー」

「わーっ、ちょっと池を見てみたーい」
「月乃ちゃん、わたしも行くー」
ぽよぽよ公園池に向かってダッシュするチビ女のあとにギャルがつづく。
「あっ僕もー」
ついでにデブまで。チビ女狙いかギャル狙いか知らんが、視線はいつも女の子の方向である。百合さんにたいしては多少、敬遠しているようにもみえる。
「よっしゃ、僕も!」
女の子は、おまえだけのものじゃないぜ、豚野郎。

「本当だー、ちいさい魚がぴょんぴょん跳ねている」
「かわいいですねー」
チビ女に張り付くデブ。そうはいかんぞと割って入ってみる。
「月乃ちゃん、魚が好きなのかい」
「うん、かわいいのが好きー」
デブが反撃にでる。
「へー、ぼく美味しい寿司屋知っているんだー」
って寿司かよ、おい!このムードから食い物の話へもっていくとは、しかもこれってデートの口実になるじゃん。負けてられん。
「可愛い魚かー、今度スマートフォンで調べてみようかな、可愛いお魚がいっぱい泳いでいる水族館とか」
デブとの間に火花がばちばちとなっている。チビ女はキョトンとしている。ギャルはやれやれといった表情だ。

ふと休憩所に目をやると、あとの4人は4人がけのベンチで、まったり何やら話しているようだ、黒づくめがタブレットで何やら説明をしているが、たぶん休憩所の周りのことを詳しく説明しているのだろう。

ここらで戻るかって空気になったので、僕ら4人は休憩所へと向かっていった。

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