こうなったら作戦を変更する。
最初に漬物から手を出すことにしよう。
本来、食というものは生命の維持のためにとるものであり、舌の快楽は二の次である。
健康食である漬物を真っ先に口に放り込もう、ここにある漬物は株の漬物である。
流行の塩麹の風味が口内に広がる、口内の世界はさっぱりとしている。
その口内の世界に脂ぎったチーズハンバーグを放り込むのに抵抗が出てくる。
でもチーズハンバーグは冷めると不味くなる、少々熱いなと感じぐるぐらいが一番美味しいのである。
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株の漬物から手をつける。
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ハンバーグという挽肉の要塞がチーズを冷めから守っている
こちらも、どんどんと食べなければ。
一番最初に口に運んだチーズハンバーグは熱かった、ハンバーグ自体も熱いが中に入っているチーズが激熱である。
口直しに麦茶を飲み、舌の先の熱くなった部分を冷やす。
何気にチーズハンバーグ定食のボタンを押したのだが、迂闊であった。
中のチーズの熱さまで計算をしていなかった、そしてこのハンバーグという挽肉の要塞がチーズを冷めから守っている。
これは仕方のない事だ、とろみのあるスープのように、こういった冷めにくいメニューはあるものだ。
しかし、何故気づかなかったのだ、一人でならいいが連れがこの後に用事があるかもしれないというのに。
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チーズハンバーグ定食がやってくる
そして実際は短いであろうが、長く感じた待ち時間。
やっとのことで、チーズハンバーグ定食がやってきた。
春花ちゃんの焼き魚定食もある。
2人同時に作って持ってきたのだろうか、まあそんな事はどうでもよい。
「きたね、じゃあ食べようか」
「はい」
春花ちゃんは丁寧に焼き魚の骨を取り始めている、魚料理を食べ慣れるているのだろうか。
器用な手さばきで次々と小骨が外されていく。
お酒といい、意外な面が多いように感じる。
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お酒を飲まないので話題の引き出しがない
お酒の話へと展開を持っていったまでは、良かったがお酒はまったく飲まないので話題の引き出しがない。
自分で流れをお酒の話にもってきて、これである。
と思っていたら店員がチーズハンバーグ定食をもって歩いてきた。
早い、助かった!
と思ったがやはり、他の客へのものらしく、あっさりと通り過ぎていった。
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以外にもお酒が飲めるようだ
食事が届くまで間を持たせるために、話かけてみた
「どうだった、今日の下見は」
「沢山、桜が見れました」
「そうだよね、今度は会社の皆とかあ~、お酒とか飲めるっけ?」
「はい、普通ぐらいなら飲めますよ」
ちょっと意外である。全然飲めませんと返ってくると思っていた。
「えっ、そうなんだ。日本酒とか?」
「日本酒もの飲ますよ、あとはチューハイとか」
「へえっ~、飲めないから羨ましいなあ~」
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テーブル席へ案内される
店内に入ると客席は空いており、ほっとする。
食券販売機に千円札が吸い込まれいく、もっとメニューに悩みたかったが待たせるのも何なので適当にチーズハンバーグ定食のボタンを押す。
正直言えば、何でもよいと言えば何でも良かった。
春花ちゃんは焼き魚定食を押したようだ。
店員がやってくる。
2名の禁煙ということを伝えてテーブル席へ案内される。
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何気に夕飯に誘ってみる。
しかしながら夕食の時間帯にわざわざ定食屋のメニューウィンドウを覗き込んでおいて、何事もなかったように歩きさるのも変ではある。
そして春花ちゃんは、どのようなタイプであるかも興味深かった。
下見とかに関しては無関心で、こういった食事に関しては積極的になるのでは?
このようにどうでもよい疑問が沸いてくる、こうなると駄目もとで聞いてみたくなるものだ。
「なんかこういった美味しそうなメニューを見ているとお腹が空いてきちゃった、せっかくだから食べていこう」
「はい、私もちょうどお腹が空いてきたところなんです」
おっと、意外な展開あっさりと乗ってきた。まあ飯ぐらいだしね~。
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そして下見後の定食屋
当然のように、その定食屋のメニューウィンドウに目が行く。
焼き魚定食、チーズハンバーグ定食、野菜炒め定食、エビフライ定食、鉄火丼、カツカレーなど。
今度は腹の虫が鳴きそうである、でも今は一人ではない春花ちゃんがいる。
普通に考えたら同僚と夕飯を食べることぐらいどうとでもない。
ただ今日のお花見の下見の春花ちゃんの反応を見れば、どうすべきかは明らかであった。
もうこのまま解散としようか。
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クラクラ公園前スーパーを出て駅へと向かう
スーパーの中は想像していたよりは若干窮屈な空間であった。
レジそのものも狭く店員が窮屈そうに会計をしてた、それが一列に十の会計レジが横並びである。
品物も所狭しと詰め込まれている、ポテトチップや炭酸のペットボトルも多い、人も多く二人では少々歩きづらい。
あと敷物や割り箸などの必要なものは揃っていた、このあたりで帰るかと出口に向かう。
スーパーを出たあとは駅へ一直線だ、駅構内には定食屋がある。
それを見たとたん思い出したように空腹感が少しづつ沸いてきた。
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そしてクラクラ公園前スーパーへ
この様子だとクラクラ公園もサクサク公園も当日に適当な場所でもなんとかなりそうだ。
特にクラクラ公園であればトイレもゴミ箱も近くにある、その上スーパーもある。
流石にここから引き返すのにも無言のままだといかんと思ったので、口を開いてみる。
「じゃあ、そろそろ帰ろうか」
「はい」
「春花ちゃんは、どっちの公園の方が良いと思った?」
「う~ん、どっちでも~。」
つまんねーっ、と言いたい所だが正直言って安心感が沸いてきた。
何故ならクラクラ公園が良かったので、サクサク公園とでも言われたらどうしようかと思っていたところだ。
クラクラ公園をあとにして、すぐにクラクラ公園前スーパーがある。
もうそろそろ17時になりそうだったのもあり辺りは薄暗くなっていた。
二人ともその体は自然と明るいスーパーの中に吸い込まれていった。
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