妄想文字化録

そして職場につくなり社長が開口一番に「今度の日曜日なんだが会社で、お花見の企画する事にしたんだ」といってきた。
部下達にこんなことをいうのは「花見の場所取り頼んだ」の前兆である。

「日程は4月13日(日)12時からだ、透也君と春花ちゃんとで、段取りしてくれ」

「えっ、僕と春花ちゃんとでですか？」

「そうだ、透也君は週末にウォーキングサークルとやらに行っていると言っていたじゃないか、いい桜のスポットでも知っているだろ？なんならサークル仲間に聞けば沢山出てくるんじゃないのかな」

「まあ、それもそうですけど」

「春花ちゃんは、春の花という名前にちなんでだ、透也君のサポートをきちんと頼んだぞ！」

「はいっ、分かりました。透也さん、よろしくお願いします」

「うん、一緒に頑張ろう」

春花ちゃんは、去年の今ごろに入社してきた事務の子だ。
新卒ではなく中途だがまだまだ年齢も若く素直なところからして新卒の子とあまり変わりはない。

お花見の活動案内メールが届いた翌朝、通勤ラッシュの混雑のなかで、お花見に関して考えていた。
この地区には、よく言う「お花見スポット」とか「桜の名所」などと呼ばれる公園が多い。

サクサク公園は、初回活動時の時の「ぽよぽよ公園」ほどの知名度はないものの、「桜の名所」としては、この近辺でよく耳にする公園である。

あまりウォーキングはしないであろうが一年に一度しかないお花見のチャンスなので良しとするかな。

そして、メールをチェックしてみたら、次回のサークル活動の日程のメールが届いていた。
年末のリーマンのフランス料理イベント以来なので久々である。

件名：
次回のサークル開催日程(お花見)について

本文：
透也さま
ご無沙汰しております。
サークル活動ですが年末年始も含めてここ最近は忙しく、久しぶりの活動となってしまってスミマセン。

まだ、だいぶ先の話しにはなりますが簡単に説明させていただきます。

[日程]
2014年4月20日(日)12時ちょうど。

[場所]
サクサク公園

[内容]
日本の伝統的な風習である「お花見」が今回のメインとなります。
まずはウォーキングサークルらしくサクサク公園の散策からですね。
そして食事は店内から桜を覗けるテラスです、雨天時でも安心です。

それでは、当日にてお待ちしております。

サークル管理人
百合より

さて簡単に腹ごしらえは出来た。
こうして計画をふんだんにメモへ書き込んでコンビニを後にした。
コンビニの中の暖房効いていたためか、やはり外に出ると厳しい寒さが肌身に覆い被さってきた。

思い返せばここ最近は印象効果ことばかりを考えすぎていた、これでは物事をみる視点がどんどんと少なくなり悪循環である。
今日は、変えるには早いが家に帰って寝よう。
睡眠をとれば脳もリラックスされるだろうし、先ほど掃除をいたばかりなので寝心地も良さそうだ。
メールのチェックは起きてからにでもするか。

あのぷにぷに通りではチビ女が意気揚々とガイドした、その結果の印象効果として、活動後の一定期間は仕事やプライベートでの人間関係でリーダーシップをとる機会が多くなったのだろうか？
リーダーシップとは、もちろん「ガイド」をしたからだ。
仮に印象効果があったとして、チビ女がリーダーシップについての印象効果が現れたことに気が付いたのか？ということ。
そして、その印象効果はチビ女にとって「こちら側」つまり、チビ女側が受け取った印象効果なのだろうかもしれないという事だ。
まあ、このあたりはチビ女との会話を多くしてそれとなく探ってみようかと思っている。

三つ目は、「人間を対象」にした印象効果は現れるのか？である。
それまでは紅葉での集合写真や川の夕日の反射、そして検索結果がマリネ一色である。
これらだけでも、非常に興味深いことであるのだが、「人間を対象」という飛躍した案が浮かんだ。
実はこの案が浮かんだ時はちょっと喜んだ。
例えば、いや例えばなんだがサークル活動中で、巨乳の女の子とばかり関わったりするとする。
その結果の印象効果として、サークル活動後になぜか巨乳の女の子とば関かわってくるというものだ。

二つ目は、それに加えて「実はこちら側が印象効果の影響を受けている」ということに関しても検証できるようなパターンも必要となる。
サークル活動時にすべき事は「メモをとる」ことであろう。
活動中に自分でしでかした事を出来るだけ細かくメモに書き留める。
それを活動終了後に細かく分析していくのだ、主な目的は「何か違和感のある行動はなかったか？」である。
プロファイラーになった気分で、受けの印象効果を発見していくのである。

法則を調べるのに適した行動を考えてみた。

一つめは、その日の行動で意図的なものを見つけて、わざとそれを中心として行動。
まあ、この辺は今まで認識していた印象効果のもっとも普通のパターンであろう。
こちらの思い付きで色んな行動が出来るのだから、ここで返ってくる効果は、印象効果において、もっともらしいものである。
次回のウォーキングサークルの活動で、めぼしいものを見つけたら行動に出よう。

現実世界よりネット世界でのコミュニケーションに熱心になっている人たちが増えているほどコミュニケーションの役割というか、ある種の依存性まである。
この恐るべき依存によりある種のキーワードが大多数のWEBユーザーの意識の奥深くに入りこんでも不思議ではないのだ。
このように色々と考えを巡らせている僕自身も、SNSを通勤電車の中で眺めている。
そこでもし知らず知らずにマリネに紐付く文字や画像を読みまくったり見まくったりしてたら、料理イベントなどでマリネをいつも以上に意識しても不思議ではないだろう。
そこで疑問に思うのは果たしてこれは偶然なのか？必然なのか？である。

軽食の締めとして、残りのコーヒーを一気に飲み干して、その紙コップと食べおえた肉まんとピザまんの包み紙をゴミ箱へと放り込む。