広場につく。とにかく、だだっ広い広場である。
こんだけ広くても草むらにベンチが散らばっていているだけだ。
「この広場では、フリーマーケット、お祭り、コンサートなどの催し物がよく開催されます。」
「今日は、とくにイベントはない様子だねえ」
オバサンが少し残念そうに言った。
「でも、これからの時期はクリスマスにかけてイルミネーションがとなりますよ~」
そう、もうじきクリスマスという恋愛至上主義的な一大イベントがある。
独り身のものからすればね、ここは日本ですよ?キリスト様の誕生日なんざ関係ありませーん!と叫びたくなる。
デブがぼやく
「今年のサンタクロースはなにをくれるだろう」
おいおい、そこは彼女へのプレゼントで悩むところだろうが、といってもコイツに彼女がいる可能性は10パーセント未満だろう。
ギャルも応じる
「ねー、サンタさんのプレゼント楽しみだよねー」
無邪気に合わせちゃっているけど、コイツに彼氏がいる可能性は90パーセント以上だろう。
ところで肝心の百合さんは予定があるのだろうか?目の前の方に全神経を集中させたが百合さんもリーマンも特に何も喋ってはない様子である。
こんな感じで広場を通り抜けていった。