Category Archives: ウォーキングサークルの妄想

管理人の自己紹介

6人の簡単な自己紹介が一通り終わった。

「皆様、自己紹介のほう、ありがとうございました。
さて、改めてわたくしは当サークルの管理人の百合といいます。サークルを立ち上げたきっかけは、お散歩が好きなのと、多くのかたとお知り合いになれればなと思い立ち上げました。でも普通のウォーキングサークルでなく、どうせなら趣旨の凝ったサークルを立ち上げようと思った次第です。詳しいことは後で説明させていただきますね。」
まるで、どこかのお城でピアノを弾いているのが似合いそうなお嬢様である。

「直政と申します、サークルの副管理人です。管理人である百合さんの助手をしております。皆様のサークル活動を楽しめるよう色々とサーポートをさせていただきますので今後ともどうぞ宜しくお願いします」
かっちりとしたオールバックのヘアスタイルにに細くするどい眼光。Yシャツが黒でスラックスも黒な、黒づくめである。
と、その時、いきなりギャルがストレートな疑問を投げかける「えっ、なになに?もしかして百合さんのカレシー?」
デブが一瞬、黒づくめを睨む。
おいっ!ギャル!それに関しては俺も気にはなっていたが、何てストレートなことを聞くんだ。

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自己紹介の後半。

「月乃と申します、日頃から色んな場所に買い物にいったりカフェ巡りをしてウォーキングそのものはしているのですが、大勢でわいわいがやがやするのも楽しそうなので参加することにしました」
緑のカーディガンに赤いふちの眼鏡が印象的なお洒落さんだ。明るい性格のようである。メガネちび女ってところだ。

「透也といいます、どちらかと言うと今まではインドア派だったので、ウォーキングサークルに興味を持ちました。ウォーキングついでに色んな場所について知れればなと思ってます」
インドア派と言葉をにごしたが、本当はゲームのことを言ってみたかった。
でも、それをいうとメガネデブが話しかけてきそうだったので敢えて言わなかった。

「美由でーす、普段は不健康な生活をしているので、健康的な趣味をもちたくてー、おうぼぉーしました~。みささんともお友達になりたいでーす」
・・・なんていうか、見たまんまというか、ギャルそのものである。こういったサークルはもっと地味なタイプが集うものだが、たまにこういうのもいる。

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遅れてきたギャル、そして自己紹介の前半。

「なんだか電車が止まっちゃって、サーセン」
どうでもいいけど、忙しそうなネーチャンだ。
「いま、もう12時5分となりました」
「まだ残りの1人がきておりません、このまま突っ立っているのもあれなので自己紹介でもしましょう」
百合の仕切により、自己紹介をすることに。
「では、わたしの左から時計まわりでお願いしまーす」

「久子といいます、気晴らしとダイエットのために参加しました。若い人ばかり集まっているようですが、負けずにがんばっちゃおうかな」
どこにでも居そうな普通のオバサンである。
小さいマカロンの絵がいっぱい描かれているバッグが印象的だ。マカロンオバサンである。

「霧人といいます、ふだんはアニメや漫画、ゲームばかりしているので運動不足の解消のため参加しましたあ!」
うるさいなこいつは。
青のチェック柄のシャツに、でかいリュックサック。なかにフィギアでも入っているんじゃないの?
ゲームねえ、同じゲーマーだが
は普通の好青年っぽくみえるのが違いである。
こいつは見たまんま、典型的なオタクである、メガネデブだ。

「真二です!デスクワークも顧客との交渉も両方しますが、仕事関係のことって気が疲れますよね。たまには仕事関係から解放されて楽しくやりたいと思ってきました」
七三分けにスーツ、もうこれぞサラリーマンって感じだが、なぜにスーツ?もしかして仕事のさぼりっすか?まあ見るからにリーマンである。

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あらわれたサークル管理人

12時ちょうどになった。
あらわれた女性はスカートがクラシック風の、まるで外国の新聞をそなまま張りつけたようなデザインだ。

「百合と申します、お待たせいたしました」

話しかた一つにしても何とも上品な雰囲気である。
そして絵に描いたような黒髪ストレートである。

後ろにはタブレットを持った男性が立っている。
「直政と申します」と一礼をする。
この男性も振る舞いが紳士的だが、いざ戦いとなると熟練の戦闘力を発揮しそうな貫禄がある。
黒のワイシャツに黒のスラックス、アクセサリー類は一切つけておらず、シンプルそのものな格好だ。

「みささま、当サークルにようこそおいでくださいました。」
と、そのとき何だかギャルっぽいネーチャンがこっちに向かって走ってきた。

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2013年冬期の参加者の集合

11月3日の朝、いつもより早い7時に起きた。
しっかりと身みりを整えるためだ、第一印象は大切だからな。ぶっちゃけサークル仲間であろう女の子の気をひくためである。
ここはモノトーンの小綺麗な格好をしていこう。
白のYシャツ、黒のスラックス、黒のフリース。
こんな感じでいいか、あとは寝癖を水でなおして、準備完了!
電車にのっている間は、ずっとどんな参加者がくるのかで頭がいっぱいであった。
男は自分だけで女の子に囲まれたハーレムか?それとも、全員が野郎とかか?野郎だけだったら他のサークル探すか~。

そんなこんなで、駅につき、公園につき、噴水前についた。
5分前についたけど、すでに先客がいた。
眼鏡をかけた太った男、ふつうのオバサン、眼鏡をかけた小柄な女、サラリーマン風の男。
自分も含めたら5人となる。

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サークル参加の日程がとどく

さっそく日程のメールが届いた。

件名:
次回のサークル開催日程について

本文:
透也さま
参加表明のほう、ありがとうございます。
次回のサークル開催日程について簡単ではありますが、説明させていただきます。

[日程]
2013年11月3日(日)12時ちょうど。
2013年冬期の参加となります。

[場所]
ぽよぽよ駅東口の目の前にある、ぽよぽよ公園の中央噴水まえ(着いたらメールください)

[内容]
ウォーキングの内容についての説明とレクチャーなど。

それでは、当日にてお待ちしております。

サークル管理人
百合より

こんな、内容であった。
まさしく宛先人以外はコピペでテンプレート通りってやつだ。
いったい何人に送っているのだろう?
送ったうちの、公園にきた人たちの人数が共に行動をする2013年冬期の参加人数ってことか。

なにはともあれ、開催日には参加することにした。

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サークル案内のメールへの返信

ざっとメールをみたが怪しさ百点満点である。
とくに要点の一番さいごの

・半分がゲーム空間となってますが、現実にも反映される部分もあります。

んな訳ねーだろ。
それは最近はやりのジョークかい?っていってやりたい。

とにかく、サークル管理人の百合とやらが、どんな人物かも気になる。
何しろ「現実にも反映される部分もあります」とか平気でかいちゃう人だ。

正直なはなし、返信するか迷いにまよった。
なにかの勧誘かもしれない、でもよく考えてみたらそのような勧誘ってのは巧妙な手口であり、警戒心をとくことに力をそそいでいるはずだ。
「現実にも反映される部分もあります」なんて、いかにも怪しいことなんざ書かないであろう。
ちょっとしたら百合ってのは夢見るメルヘンチックな少女かもしれない。
オバサンかもしれないが。

しかし、たいくつな日常にちょうど飽きていたころだ。
思い切って参加してみるかな、と思い返信をした。

件名:
是非とも参加させてください

本文:
はじめまして。
メールでのご案内について拝見させていただきました。
このようなサークルを待ちわびてました。
是非とも参加させてください。
次回は、いつ、どこで開催するのですか?

透也

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サークル案内のメールが届く

滅多に新着通知のない受信箱にとどいたので、嬉しさのあまり、下にある既読のメールをクリックしてしまったほどだ。

件名:
ありきたりでないウォーキングサークルのご案内

おいおい、そりゃー「ありきたりでないもの」はこちらが書いた希望だが、件名でそれはないだろうとチョット焦ったが、妙に堂々としていたところに感心した。

さて開封。
気になる内容は以下のとおりだ。

本文:
はじめまして。
「ありきたりでない、ウォーキングサークルを知りたい」
の書き込みをみて案内をさせてもらいました。

当サークルは以下の特徴をもちます。

・基本的には「町歩き」となりますが、ただの町歩きではございません。

・難解な問題もあるので推理小説が好きな人は是非チャレンジしてください。

・ゲームに似ているのでゲーマーさんにはもってこい。

・半分がゲーム空間となってますが、現実にも反映される部分もあります。

もし、ご興味をもたれたのならば、ご返信をいただければと思います。
また質問もこのメールの返信にて承っております。

サークル管理人
百合より

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ウォーキングサークル探し

さっそく、ウォーキング関連のサークルや同好会を検索した結果、多くでてきたが何処も似たようなものばかりだ。

・体脂肪を燃やして、肥満を解消!
・週末はウォーキングで仕事のストレスを発散しよう!
・幅広い年齢層があつまってます、仲間がここに沢山!

この三つの共通点があり、あとは人数や多少の雰囲気が違うぐらいだ。

つまらん、だんだん億劫になってきた。
「ありきたりでない、ウォーキングサークルを知りたい」
やけになった、掲示板に書き込んでやった。

一週間たったころに、一通のメールがとどいた。

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どうせウォーキングをするのなら

一人でウォーキングするのもよいが、ここは多くの人たちとあって歩くのもよい。
中には佳子ちゃんのような若くて可愛い女の子と知り合えるかもしれない。

佳子ちゃんは行きつけのコンビニの店員さんだ。
フリーターのようで年齢は二十代前半といったところだ。
家から近かったというのもあるが、ぶっちゃけ佳子ちゃん狙いでそのコンビニに買い物にいっていた。
がしかし、あることを知ってしまったがために、断念せざるえなくなってしまった。

てことで、スマートフォンでウォーキングのサークルを検索してみる。

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