そして職場につくなり社長が開口一番に「今度の日曜日なんだが会社で、お花見の企画する事にしたんだ」といってきた。
部下達にこんなことをいうのは「花見の場所取り頼んだ」の前兆である。
「日程は4月13日(日)12時からだ、透也君と春花ちゃんとで、段取りしてくれ」
「えっ、僕と春花ちゃんとでですか?」
「そうだ、透也君は週末にウォーキングサークルとやらに行っていると言っていたじゃないか、いい桜のスポットでも知っているだろ?なんならサークル仲間に聞けば沢山出てくるんじゃないのかな」
「まあ、それもそうですけど」
「春花ちゃんは、春の花という名前にちなんでだ、透也君のサポートをきちんと頼んだぞ!」
「はいっ、分かりました。透也さん、よろしくお願いします」
「うん、一緒に頑張ろう」
春花ちゃんは、去年の今ごろに入社してきた事務の子だ。
新卒ではなく中途だがまだまだ年齢も若く素直なところからして新卒の子とあまり変わりはない。